おまけでもうひとつ。これはウチの事務所の隣の軽食屋さん、「たまとみ」で売ってるやきそばパン。
詰め込み方が尋常じゃないでしょ。ま、味はフツーだけど(フツーにおいしい)。
店先に置かれているこのやきそばパンの勇姿に、驚いて立ち止まる人も結構いたりして。
場外にある事務所の一階のスペースを店舗として貸しているのですが、最近、ここが空きまして、新しく入ることになったのが、場外でうどん屋さんを営む虎杖(いたどり)さんです。
最近は「すし鮑」などすし屋も展開していて、あっという間に何店舗も場外に出現、京都に本店があるというご主人はかなりのやり手の模様。
ここ数年、24時間すし屋などというものが出てきて、これが実にファミレスか居酒屋チェーンみたいな雰囲気で、なんだか場外も随分雰囲気が変わっちゃったなあと思ってたところに、この虎杖さんが展開するすし屋というのが、全く違うんですよね。
なんつーか、なんで築地にこんな店があるの?みたいな。今風の言葉で言えば、大人の隠れ家的な店っていうんですかね?
手狭ながら、照明を落とした雰囲気のある店内にはジャズが流れ、上品な量で、しかも結構なお値段。
しかし、単にスシだ刺し身だというんではなく、平目のこぶ締めや〆サバなどの手のかかるものが、実にいい仕事をしていて、お値段をとるだけあるわけです。
まあ、築地のガサツさに慣れきってしまっていると、こんなお店で呑むのはどうも居心地が悪いというか、面はゆい気分なんですが、騒がしい24時間すし屋が忙しく呼び込みしている中で、平日から予約でいっぱいになっているというんだから凄い。
だから、開店の5時に入って、予約客が来る7時前には退散したわけですが(飛び込みならこれが狙い目)、こういう店が事務所の下に入ったら、社員割引き?で呑ませてくれないかなあ、などとあらぬ期待をしてしまうのでした。
前の通路を外人さんの団体なんかが通ると、キレイなお姉さんやら、カッチョイイお兄さんやら、天使みたいな子供を見つけてはキャーキャー言っとります……ヒマなわけでもないんだけど。
そういやあ、夏に、素肌にそのまんまオーバーオール着た金髪のおねえちゃんが通って、「ねえっ!見て見てアレ!ハミ乳じゃん!スゲー!」と叫んだら、カニ担当のK君がギョッとして目え向いてました。いやいや、おゲレツなこと言って、ゴメンね。だって凄かったんだもん。
つり銭用トレー。気づいてくれて
どうバカを分かち合ったお客さん、今までのところ二名。
今年の年末年始はあまりに暴飲暴食してしまったらしく(自覚がない)、休み明け早々非常なる胃の痛みに脂汗を流し、病院に駆け込んだのでした。お医者さん、「あなたみたいな患者さん、今日朝から何人も診ましたよ」だってさ。風邪もからんだ胃炎。寒かったしね。おかげで一週間の断酒を強いられてこれがキツかった。なんてことがあったんですよ、ご両親様。心配するかなと思ってここにも書かなかったけどね。普段食べなれないものを食べ続けて胃がびっくりしたんですね。これから帰省前は粗食からもうちっとましな食生活に戻しとくから。いや単に飲みすぎだったかな、やっぱり。
今年はしかし、マグロのリベンジっつーのが自分の中であって。というのも去年はバカなことに自分の目だけを信じて冷凍のビンチョウマグロを購入したら、これが思いっきり赤身ばっかで、しかもかなりランクの落ちる赤身で、築地に務めているプライドがズタズタに引き裂かれたのでした(少々大げさだが)。冷凍だと、白く凍ってて脂あるように見えるのよねー、アホなんだけど。なので今年は上司にも相談し、マグロ屋さんと事前取り引きして購入。実はそこは、あまりいいものをおいてないんじゃないかと言われてるところだったんだけど、「マグロ屋だもの、絶対奥にはいいのをより分けてるよ」という上司の言葉を信じ、本マグロの大トロ、中トロ、赤身、と部位に分けて三種類購入。これが大当たりで、赤身まできちんと美味しい。いやでも、恐ろしいですな。だって店の表に出してるのは、かなりレベルが落ちるものっぽいのに、奥にはちゃあんといいのが隠されてる……築地では交渉が大事なんですなあ。
リベンジ成功……(涙)。 手前が素晴らしき大トロ。 |
横でかーちゃんが今まさに食べんとしている ウニイクラ丼。 |
あ!予告しといた矢澤のチャーシューは……次回!写真撮るの忘れた!
でも、テンションあがっているうちにいっちゃおう!先日、築地共栄会ビル(場外の入り口の交差点)地下の「いし辰」にてカキフライ定食を食しましたのさ。去年はもう10月1日解禁と同時にいし辰に走りましたけれども、やはり解禁すぐはまだ淡白で、だから今年ははやる気持ちを押さえて押さえて、もうちょっと、もうちょっとカキが美味しくなるまで!と待っていたのさあ。んで、食べてきました。これだッ!
これが私の愛するいし辰のカキフライ定食だッ! |
愛ゆえに寄ったらブレた |
これはウマイ……。
ヤバイ、本当に美味しい……。
いや、マジで、今まで食べたお豆腐の中で一番かも……。
よそってみるとこんな感じ→ |
添付のタレ。少々のとろみがイイ。→ |
それをかけてみるとこんな感じ (右側は食った) |
いや実はですね、場内のお豆腐で一回ハズしちゃったんですよー。まりもようかんみたいな形のカラフルなお豆腐を見つけたのです。て、すんごいカワイイし、かなりワクワクと買ったんだけど、味は……うーん……フツー……以下かな。寒天みたいなヘンな固さで、抹茶だのゴマだの色々混ぜてる味も、お豆腐とそぐっているとは思えず、やはりお豆腐本来の美味しさがないとダメってことかしらん。でもね、見た目はホントかわいいの。せっかくだから載せておきますけど、
こんなんです→ |
ぷちっと楊枝をさすとこんなん→ |
さらにこんなん。 器のふちにわさびがついとる |
次回予告ー。肉の矢澤のチャーシュー、いってみよー!
いやあ、楽しいな、デジカメ。
河岸のおはなしというより、ただの食いしんぼう日記ですな、これじゃ。
前回お話しした北海道君、ホントに辞めちゃった……しかも一ヶ月で。
どうでしょうのステッカーにいち早く気づいてくれたし、帰省みやげに洋ちゃんグッズを買ってきてくれたというのに、そんな話もろくに出来ないまま、辞めてしまいました……はあ。
詳しい理由は私は聞かなかったんだけど(なんつーか、あまり聞きたくなかった……)「話が違う」ということだったらしく。しかも7、8枚にもわたる手紙を置いていったとか。
……何が書いてあったんだろう……怖くて聞けない。
まあ、河岸は正直、話が違うことばっかりだから、見切りをつけるのが早い人は本当に早いし、結局ココと相性があって働き続ける人は、他では働けない人ばっかり。うーむ、やはり河岸は常識からはハズれているのかも。
あー、でも、ようやく決まった社員さんだったのに。また人手不足のまま年末に突入するかと思うと、恐ろしくて考えたくなーい。
市場移転絶対反対なんていうポスターが貼られ続けているも、もうそれも虚しく、豊洲移転に関する具体的な資料が出回り始めまして。
それをじっくりと眺めていた総務のKさんが、ちょっと、ちょっと、と手招きして言いました。
「これ、事務所部分どっかにある?」
豊洲市場の仮図面がかなり詳細に出ており、私も目を皿のよーにして探しましたが……ない。
「ない……ですねえ」
「ないよね……」
え?だって仲買の事務所スペースは設けてくれるっていう話だったんじゃ……。
「まさか、今の、場外にある事務所をそのまま使えっていうのかなあ」
うっそ、それじゃ豊洲まで歩いて1時間近くかかっちゃうよ!
「それとも、近くにそれぞれ事務所を借りろっていうのかなあ」
「えー、でも……そんな余裕は……」
「どこの店もないよね」
「……」
ふと私は、店舗部分の図面に目をやりました。
「えっ、これしかないんですか!?」
今より仲買は減らされるとは聞いていたけど、うっそお、これって、今の三分の一ぐらいしかないんじゃないだろうか……。
「それだけ減らすつもりなんでしょ」
「……事務所スペースを作ってないのも、そういう理由で?」
「そうかもねえ……うちの会社、豊洲に移れるかねえ……」
ダラダラダラ(冷や汗)
豊洲移転は約10年後。今の時点では遠い話だけど、それだけに、10年後にいきなり失業したら、今からプラス10年の年齢で、行くとこなんてないよおー。それこそ河岸の人間は他では通用しないんだから。しかもしかもそんな年の女をどこが雇ってくれるというのよおー。
あ、あたたた、本気で胃が痛くなってきた……。
場外は今築地ブランドを定着させようと凄く頑張ってるし、実際定着してきていて、外からのお客さんがたくさん来てて、場内が豊洲に移転しても、きっとこのまま残る方向に行くんじゃないかっていう勢いがあるんですよね。でも、場内は東京都の持ち物だからヘタに動けなくって、ていうか言いなりで、豊洲に移転したら築地ブランドが失われる上に、こんな縮小されたら、仕入れ専用とはいえ、もう誰も来なくなっちゃうんじゃないのかなあ……。
ああ、ダメだ、ホントに胃が痛くなってきた……。
こんな時は「だしっ」でも買って帰ろう……。
今、ウチの店でプチブームになっているんです。みんなとりこで。知ってます?「だしっ」って。
こういうやつ。↓
http://rrr.shokokai.or.jp/murakara/Html/murakara/murakara-2-576.htm
まさに、これ、私が仲間の某仲買のお店で買ってくるやつ。
ちなみに場外のお漬け物屋さんでも扱ってて、そっちはちょっと塩気が強めでこれも美味しい。
もう、これご飯にかけて食べると、本当に止まらなくなるんですよねー。
今まで、私にとってのご飯が止まらなくなるベストワンは松前漬が独走状態だったんだけど、最近取って代わる勢いなのです。
お豆腐にかけて食べても、止まらなくなるんだよー。
いやこれは、オススメです。あ、でも世間的には有名なのかなあ?
えーと今回は木村屋の天ぷらあんぱんの話をしようかしら。木村屋と言っても、あの有名な銀座の木村屋ではないんだけど、あんぱんで売っているのは一緒だからなんか関係があるのかなあ。いや、ないだろうなあ、だってこの築地の木村屋はほんとにちっちゃい、ささやかな店なんだもの。いっつもいっつもしつこいくらいにアンパンマンの曲を流しててね、銀座の木村屋じゃやんないよね……んで、この築地のはずれに小さな店を出している木村屋さん、交差点で行商してたりもし、最近は場外にお店も出来たと思ったら、場内でも調理パンを売るスペースをゲットしたらしい。なんつーか、ハングリー精神やね。ここのあんぱんは、一言でいっちまえば、酒くさい。んー、自慢のビール酵母のせいなのか?あのほら、酒かすの匂いがぷんぷんとします。でもこれがなんともオツ。ちょっとちびっこにはキビしいかなー。
さらにですね、場外の木村屋さん、天ぷらあんぱんなるものを始めました。なんだそれ?と思ってたら、本当に文字通りでした。あんぱんをぐさっと竹串にさして、まんま天ぷらの衣つけて揚げてます。ホントにそれだけです。なんというアグレッシブな。でもこれが、……ウマい!なぜウマいんだ、こんなあんドーナツのできそこないみたいなやつが。でもウマさの原理は同じなんだろうな。油がアンに混じるマッチングなんだろうな。ウマい。
ところで、うちの店で一人欠員が出来まして、求人を出していたんですが、これが哀しいぐらいこないんですわ。世の中不況だと思っていたけれどそうでもないのか?若い人にはもっといい求人があるってことか?河岸で働きたいって人はたまに聞くけど、やっぱり実際はこんなもん……3K職場だからなあ。電話は来ないし、たまーに来て面接の日時設定してもすっぽかされるし。連絡ナシで面接を平気ですっぽかすってどーいう神経なのかなあと最初の頃は思ったけど、河岸にいるとそういうこと普通に起こる……河岸じゃなくても普通のことなんだろうか……正直理解できないのに、そういうことに慣れちゃうのもヤだなあ。みなさん、面接に行けなくなったんなら、ちゃんと連絡しようね。
で、やっと来た人員、わずか二人。先着順どころか、全員当選状態です。一人はバイト、一人は社員でとりましたが、先に来たバイト君は来て二日で辞めました。華奢な彼は冷凍エビを持ったら腰がギックリいっちゃったらしい。見極めが早いのはいいのか悪いのか、とにかくやっと来てくれた人だっただけに社内には落胆と脱力感が……。
先週から来た社員さんは、今までも水産関係の仕事をしていたらしく、ガタイもよくてその点は大丈夫そうなのですが、ひとつ問題が。彼は北海道からはるばるやってきたのです。面接をとりつける電話も、羽田からかけてきたのです。いわく、「北海道の魚は自信があるけれど、世界中の魚はまだまだ知らない」ので、築地で勉強したいんだそうです。うーん、凄い。君はサカナクンか?とにかくその点ガッツはありそうだけど、そう、北海道から、よりにもよってこの季節の……このクソ暑い東京に来たということが、心配なんです。「こんなとこ、住めるかー!」と辞めてしまわないかと……私は夏中心の中でそうつぶやきながら仕事してるもんですからね。まだまだ夏本番じゃない今から汗びっしょりになって仕事している彼を見ていると、何とも心配です。辞めないでね、お願いだから。
あ、でもそれこそすぐにつぶれるだろうと思われたうどん屋さん、「虎杖」(いたどり、と読みます)は、健闘しております。カウンターだけの、路地にむき出しのお店ですが、なかなか小洒落てもおります。もう開店して2、3年になるかな?なぜすぐにつぶれるだろうなんて言われてたのかというと、出てくるのが遅いんですよね、注文聞いてからゆではじめる。築地のような忙しいところではムリだろうと思われたのですが、
通しで、しかも結構遅くまでやっていることもあって、それこそ“帰りにちょっと(腹ごしらえしつつ)一杯”が出来るとこなんですな、これが。
京風うどん屋さんということですが、私には京風も讃岐風も違いはよう判りません。数種類しか食べたことはないし、そのどれも美味しかったけど、確実にここは、カレーうどんが美味しい。ここのカレーうどんは他のカレーうどんと確実に違うのですな。どう違うかって?それは秘密(なんでや!)。
うちの事務所の目の前の路地を入っていったところです、なんて全然場所の説明になっておりませぬが。
そーいやー、大泉さんがドラマ撮影中、築地に住んでおられて、朝ごはんを食べによく河岸に来ていたということで、私はエライショックを受けましたが、その時紹介しておられたお豆腐屋さん「野口屋」さんのお豆腐、初めて食べました。
築地にいると返って、なかなか店を探索出来ないもんなんですよー(言い訳)。それに多分、ここはわりと新しいお店だと思うんだけど。
ざる豆腐は生地?が実にしっかりとしていて食べごたえがあり、後味があとを引き、ゆば豆腐は最初から甘味がある感じ。そして双方共に、しょうゆも何もつけずにぱくぱくと食べられちゃう。
そういやあ、ウチの社員さんの間で美味しいと評判のお豆腐屋さんが築地に別にあって、それは市場ん中じゃなくて、日比谷線築地駅の階段入り口のところにある老舗のお店なのです。あ、名前知らないや。いつも通るところなんだけど、買おう買おうと思ってて、まだ未トライです。そこもざる豆腐がウマいらしい。せっかく野口屋さんのお豆腐も食べたことだし、買って食べ比べてみようかなー、と思っております。
で、今の気分は。
メカバタが食べたい……。
築地場外表通りのもつ煮込み屋で、一杯やりながら食べたいよねー、という話題がよく出ます。
ここのもつ煮込みはまぢ旨いです。同じ通りにある有名な井上ラーメンや瀬川のまぐろどんぶりよりこっちをお食べなさいな。
もつ煮込みなんか食べるとね、呑みたくなるでしょ、普通。
ビールでも日本酒でもそりゃあばっちり合いますわ。
でもね、ここ、他のお店同様、2時ぐらいにはもう閉まっちゃうのね。
バリバリ仕事中なわけ、こっちは。
まさか仕事中に呑むわけにはいかないじゃないですか。営業の人は1時過ぎに終われるからそれも出来るけど、雑用係の事務方はそうもいかず。
配達終わりのおっちゃんが一杯やってもう真っ赤に出来あがっちゃってて、七味をたっぷりかけた煮込みをかっ込んでるのを横目で見ながら銀行に行ったりするわけです、こっちは。
土曜日なんかは、一般の人で混雑して、ナマイキにコノヤロー、ビールぐいぐいやりながらかっ込みやがる。
いいなあ……いっそのこと仮病使ってズル休みして、こっそり食べに来てやろうかしら。
で、春なんですね。牡蠣が美味しい季節も終わっちゃうなあ……。
この冬は、バカみたいに牡蠣ご飯ばっかり食べてましたわ。
炊き立ての牡蠣ご飯を息もつかずに一心不乱に食べていると、この世の中にこれ以上おいしい食べ物なんてないような気がしてくるもの。
私の炊飯器はすっかりしょうがの香りが取れなくなっちゃって。
また次の寒い季節までさようならなのね〜。
でも、夏は岩牡蠣があるんだもんねー。