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「け」


2005年鑑賞作品

激突!!ペチャンコギャルズ
2005年 14分 日本 カラー
監督:本間由人 脚本:本間由人
撮影:小船統久 音楽:CHIKAO
出演:増田佳恵 中屋F実奈子 韮澤智三郎


2005/4/29/金 劇場(下北沢トリウッド/新映画党上映会)
ペチャンコ、っていうのはやっぱり胸のこと?うーむ、うーむ、確かにペチャンコかも(爆)!でも主演のこの二人、この企画上映の他の作品の監督さんで、いや全作品それぞれの監督が入れ替わり立ち代わり出演している感じなんだけど、これが一番キョーレツかも!女子プロのカッコでけっこうエグい位置からのカットもあったりして……。「Vカットが甘くてよ!」の台詞に、言われた相手が思わず股ごしに覗き込むとこなんか、笑っちゃったなあ。トップロープよろしくジャングルジムに登ってくおっきなお尻をバーンとアップで撮ったり、女の子にとってはかなりハズかしいカットが次々と……うーん、スゴい。カラダ張ってるわあ。

しっかし、本間監督は去年拝見した「ヤンキーエレジー」「僕のリビドー」もそうだったけど、やっぱりテーマとなる現場から離れたところで語っているのが、いろいろと想像させて、イイわけ。この二人は連戦連敗の女子プロレスラーのペアなわけだけど、その試合の様子を見せるわけでもなく、楽屋さえ見せなくて、もういきなり試合から二人帰ってくるところから始まるんだもん。その二人の、特にビューティー佐藤の苦虫つぶしたような顔でいかにショボい試合結果かが判っちゃって、観客の頭の中でその負け様が思い浮かんじゃうんである。そういうのが実にウマいんだよなあ。

お互いをなじりあう、特にビューティー佐藤の方は、相手のテキーラ田中が空中技ばかりにこだわって、しかも自爆率が高いもんだから、お前のせいだと言うわけね。実際に試合を見ているわけではないから判んないけど、キャラがね、テキーラ田中が、もうスナック菓子とかむさぼり食っちゃって、いつもほっぺたにそのお菓子が入っているような堕落っぷりが、ビューティー佐藤の言うとおりなのかも……などと思っちゃうのね。ビューティー佐藤の方は両えくぼのカワイイ女の子だからさあ。しかしこれが「ぶっ殺してやるー!」とすごむとすんごい顔になっちゃうんだけど。

お互いをなじりあう二人は、おでことおでこをつき合わせて、やおら格闘の体制をとる。しかしそこにあやしげな男がこっそり二人を見ている。ハッと気づいたテキーラは、「場所を移そう」と提案し(この時点で冷静になれよ……)場所を移し、きっちり衣装に着替え(気合いの入ったブーツ!)枯れ葉舞う公園でバリバリにプロレスを始める、って……おいおい、ハズカシー!っていうか、せ、切ない、なんか!だって、誰もいない公園、枯れ葉だらけになっちゃって、遊具の上をトップロープに見立てて空中ワザ繰り出してやっぱり自爆しちゃったりして、ああ、何か、うわー、見てられない!この何ともいえんバカバカしさが、たまらん!

しかしバカバカしいのはこっからが本番なんだもんなあー。あの時見ていた怪しげな男。ヤラれて気絶しちゃったビューティー佐藤を大きなバッグに入れてどこへかと連れ去る。飛行機が飛び立つカットが入る。そして次のシーンでは、大きな岩がどーんとそびえた、海岸だか川岸だか判らんけど、そんなところである。気がついた佐藤にその男はロベルトと名乗り、ここはメキシコだと言うんである!?そして、「テキーラは自分が育てたが、彼女は逃げ出し、日本でハンパな試合ばかり繰り返している」と言う。そしてテキーラにやられて悔しくないか、今度はお前を育てる!とマスクを手渡すんである。ビューティー佐藤はうおー!とばかり、すっかりやる気になるんだけど……そこにテキーラ田中が!「騙されちゃダメ!その男はレイプ魔よ!それにここは日本よ!」ち、千葉だって、うっ、メキシコが千葉だって!ああっ、脱力!

しかも、テキーラ、「私もどんなにもてあそばれたことか……」って台詞が、あいかわらずほっぺたに何かつまったような感じで、そのでっかいアナクロなメガネを顔にうずめて言うもんだから、……なあんかもう、笑っちゃうよ。そして二人でロベルトをあっという間にやっつける……ロベルト、弱いなー、育てられるのか、それで、おい!そしてビューティーとテキーラは仲直りをした……と思ったら、またも二人の格闘が始まるもんだから、おいおい、オチないのかよ!と、またも脱力!ハミ乳してるとか言い合いながら、しかしハミ乳できるほどの乳とも思えんが、って違うー!う、うーむ、しかしこれで、仲直りでちょっと感動のラストだったら、それこそ脱力なのかもしれん、と思わず感心?

このペアじゃ、そりゃ、負けるわなあ(笑)。★★★☆☆


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