帳場の山下さん、映画観てたら首が曲がっちゃいました

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9/19 「官能病棟 濡れた赤い唇」
9/17 「グッドバイ、バッドマガジンズ」
9/13 「OL性告白 燃えつきた情事」
9/9 「エロスのしたたり」
9/2 「太夫さんより 女体は哀しく」


最新感想文

2024/8/28 日本映画専門チャンネル豊洲にて鑑賞

「官能病棟 濡れた赤い唇」(2005年/64分/日本/カラー)

ピンクで時々遭遇するホラー、口裂け女とはなかなかにクラシック。赤いワンピースに貞子ばりの黒いロングヘアから覗き見られる口裂けの特殊メイクはしっかり凝っていて、最近のゾンビ映画ばりにすっごいスピードで近づいてくる造形は結構な迫力。廃病院のリアリティも素晴らしい。
そう、この廃病院のリアリティ。外観と中は違うのかもしれないけど、特に内部の、ほんっとうに何年も捨て置かれた埃っぽさ、機材や書類ががっさがさに捨て置かれた感じ……

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2024/8/27 日本映画専門チャンネルにて鑑賞

「グッドバイ、バッドマガジンズ」 (2022年/102分/日本 カラー)

かつてはコンビニに陳列されていた成人雑誌が、東京オリンピック招致によって一掃され、その媒体自体が衰退していった、という事実は確かにとっても興味深い。監督さんが実に3年あまりもかけて準備を進めた渾身の力作ということも伝わってくる。知らないことばかりで面白かったし、興味深かった。それは確かなのだけれど……。
なんというか、ひっかかりがなかったのは、なんでだろう。盛り込みすぎ?それはちょっと感じた。製作現場のすべての職種……営業、幹部、別ジャンルの編集部署、ライター、AVメーカー、女優さん等々……。コロナ禍もあいまって……

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2024/8/25 日本映画専門チャンネルにて鑑賞

「OL性告白 燃えつきた情事」 (2002年/59分/日本/カラー)

映画では定番のヒロイン難病モノだけれど、ピンクでは珍しいような気がする。私の乏しい鑑賞記憶の中だけだけど、初かなぁ。
基本的にヒロイン難病モノはキライなのだが、この一種、乙女チック世界観であるところのジャンルは確かに、クリエイターが一度は作ってみたい、書いてみたいと思うところなのかもしれない。脚本は女性の五代暁子氏であるというのも、なんとなくそんな想像をしちゃったり。
一般映画のヒロイン難病モノでは、セックスにはなかなか至らないんだなぁ。恋人同士なんだからやってない訳ないのだが……



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2024/8/21 日本映画専門チャンネルにて鑑賞

「エロスのしたたり」(1999年/64分/日本/カラー)

脚本家、小林政広氏特集ではあるけれど、ここ最近放送されている作品は、ピンク映画の製作者、現場、監督たちの物語がバックグラウンドとされているものが結構あって、それが裏テーマでチョイスされているんじゃないかしらんと、うがってみたりする。
好きなのよ、それがさ。一般映画でも製作現場が描かれることはそりゃあるけれど、撮影所制度が残っている最後の砦の、特にこの時代のピンクは、助監督を長くやっていれば監督にはなれたものの、とか、不景気で企画が通らないのは低予算ピンク映画としてはめちゃくちゃ想像がついたり……

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2024/8/15 日本映画専門チャンネルにて鑑賞

「太夫さんより 女体は哀しく」(1957年/113分/日本/カラー)

戦後間もない遊郭が舞台、様々な太夫たちの男に翻弄されるあれこれを、尺もたっぷりだから最初怖気づいたが、見事なテンポで息もつかせず見せ切ってしまうのはさすがの一言。
やはり私的にはだーいすきな乙羽信子の相変わらずメチャクチャチャーミングなかわゆさにヤラれるが、しかし一見最も先進的に見えていた彼女が、そうではなかったことがじわじわ示され、ラストにはその結末がガツンと突きつけられてめちゃくちゃ切なくなる。
だってさ、ストライキだもの。これぞ戦後民主主義の最先端に新しいこと……

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